街を走ってわかる、ZEUS NAZ-106の使いやすさ



 日常のライディングで確かめるフルフェイスヘルメットの実力

オートバイに乗るとき、もっとも身近で重要なライディングギアのひとつがヘルメットだ。休日のロングツーリングはもちろん、通勤や買い物、ちょっとした外出など、オートバイを日常的に利用するライダーにとって、ヘルメットはバイクに乗るたびに使用するもの。それだけに安全性だけではなく、被り心地や視界、操作性、着脱のしやすさといった「普段の使いやすさ」もヘルメット選びでは大切なポイントになる。今回使用したのは、ZEUSのフルフェイスヘルメット「NAZ-106」。大型ベンチレーションやインナーバイザー、高性能フローティングシールド機構、エアロダイナミクスを考慮した帽体設計など、実用的な機能を備えたグラフィックモデルだ。今回はジャケットに南海部品「SDW-4154メッシュライダーズジャケット」、グローブに「SDG-3363ツーリングレザーグローブ」、足元にはライディングシューズ「NS-37 STREAM BREEZ TECH3 ライディングシューズ」を組み合わせ、いつもの市街地へ走り出した。

▶︎ 街中だからこそヘルメットの「使いやすさ」が見えてくる。

AZ-106を被り、顎紐を締める。採用されているのはマイクロラチェット式バックル。日常的にバイクを使う場合、こうした着脱のしやすさは意外に重要だ。ヘルメットを被る。バイクで移動する。目的地で脱ぐ。そして再び被って次の場所へ向かう。市街地では短時間の移動を繰り返すことも多く、ロングツーリングとは違った意味でヘルメットを着脱する機会が多い。

○マイクロラチェット式バックル
ワンタッチで脱着、微調整が可能なマイクロラチェットバックルを採用。複数の噛み合いにより、確実な作動と安全性を実現。

バックルを固定したら、グローブを装着してエンジンを始動。街へ走り出す。信号で停止し、青になれば発進。次の交差点で右折する。ミラーを確認し、車線を変更する。市街地では、ライダーは想像以上に頻繁に頭と視線を動かしている。前方だけを見ていればいいわけではない。クルマ自転車、歩行者、信号、標識など、常に周囲の状況を確認する必要がある。だからこそ、市街地で使うヘルメットでは視界と自然な装着感が重要なる。フルフェイスヘルメットならではの頭部から顔まわりまで包まれる安心感を得ながら、周囲を確認するための動作をスムーズに行えること。実際に街を走ってみることで、こうした基本的な部分の大切さを改めて感じる。

▶︎街中で活躍するインナーバイザー

NAZ-106を市街地で使用していて、便利さを実感しやすい装備のひとつがインナーバイザーだ。市街地では建物の位置や進行方向によって、明るさが頻繁に変化する。ビルの日陰を走っていたと思ったら、交差点を曲がった瞬間に正面から強い日差し。特に朝夕の低い太陽は眩しく、ライダーにとって厄介な存在だ。そんなとき、NAZ-106ではスライドレバーを操作してインナーバイザーを使用できる。クリアシールドを交換することなく、必要な場面だけ眩しさを軽減できるのがポイントだ。

○インナーバイザー搭載
操作しやすい開閉機構を採用。着脱も簡単で、清掃やメンテナンスも容易です。

強い日差しの中ではインナーバイザーを下ろし、日陰に入ったり暗くなったりすれば上げる。市街地には高架下や立体駐車場など、突然暗くなる場所もある。こうした明暗の変化に対応しやすいのは、日常的に使うヘルメットとして大きなメリットに感じられる。サングラスを別に用意する必要がなく、ヘルメット側の操作だけで対応できる。ロングツーリングだけではなく、むしろ毎日のようにさまざまな明るさの中を走る市街地でこそ、使用頻度の高い装備といえるだろう。

▶︎信号待ちで気になるヘルメット内部の暑さ

市街地走行ならではの状況が、信号待ちだ。走っている間は身体に風が当たるが、赤信号で止まった途端に風がなくなる。特に気温の高い日は、フルフェイスヘルメットの内部にも熱がこもりやすい。そこで重要になるのがベンチレーションだ。NAZ-106には大型ベンチレーションが採用されており、走行風を利用してヘルメット内部の快適性を高めることが考えられている。

○大型ベンチレーション搭載
エア導入を目的としたベンチレーションを採用。開口面積・開口幅ともに大幅拡大したベンチレーション。常にヘルメット内部へフレッシュなエアを取り込みます。

赤信号で停止。青信号になって再び走り出す。また停止。そして発進。ストップ&ゴーを繰り返す市街地では、この「走り出したときに風を取り込める」ということが快適性につながる。もちろん、ヘルメット内部の温度や感じ方は気温、湿度、速度などによって変化する。それでも、日常的に使うフルフェイスヘルメットだからこそ、ベンチレーションはチェックしておきたい機能のひとつだ。

▶︎幹線道路ではエアロダイナミクス設計もポイントに

市街地を抜ける高速道路へ行かなくても、街には比較的流れの速い幹線道路がある。交通の流れに合わせて一定速度で走ると、信号の多い区間とは違って走行風を連続して受けるようになる。NAZ-106では、高速走行時の空気抵抗や乱気流の低減、頭部の安定性向上を考慮したエアロダイナミクス帽体設計を採用している。

○エアロダイナミクス帽体設計
高速走行時の空気抵抗や乱気流を低減し、頭部の安定性を向上させます。

ヘルメットは走行中、常に風の影響を受ける装備だ。正面を向くだけでなく、ミラーを見るために少し頭を動かしたり、車線変更で後方を確認したりする。こうした何気ない動作を繰り返すからこそ、実際に走行風を受けた状態での使い心地は重要になる。

○高性能フローティングシールド機構
シールドと帽体の密着性を向上させ、風切り音を低減。より快適で静かなライディング環境を実現します。

そしてシールドには、高性能フローティングシールド機構を採用。シールドと帽体との密着性を高め、風切り音の低減を目指した設計となっている。風切り音そのものはバイクのスクリーン形状や乗車姿勢、速度、風向きなどによって大きく変化するため一概にはいえないが、毎日のように使用するヘルメットでは、こうした細かな部分の積み重ねが快適性につながっていく。

▶︎突然の雨にも備えるシールド防水ガスケット

晴れていたはずなのに、突然雨が降ってくる。街乗りでも珍しいことではない。NAZ-106のシールド部分には防水ガスケットが採用されており、シールドとの密着性を高めることで雨水の侵入を抑える構造になっている。

○シールド防水ガスケット
高い密着性により、雨天走行時の雨水の侵入を効果的に抑制します。

普段の晴天時にはあまり意識しない機能だが、天候を選ばずバイクを利用するライダーにはうれしいポイントだ。そして雨の中では、何より視界の確保が重要になる。ヘルメットの機能を過信するのではなく、速度を抑え、十分な車間距離を確保して走ることは忘れたくない。

▶︎日常的に使うからこそうれしい脱着式内装

市街地を走り終え、自宅へ戻る。ヘルメットを脱いだところで、NAZ-106にはもうひとつ注目したい機能がある。内装を取り外して洗えることだ。インナーパッドやチークパッドなどの内装は脱着可能で、丸洗いできる。

○内装脱着可能
内装は全て取り出して丸ごと洗うことができます(*インナーパッド、チークパッド等)

暑い季節に使用すれば、短時間の街乗りでも汗をかく。まして日常的に使用するヘルメットなら、少しずつ汚れも蓄積していく。直接肌に触れる部分だからこそ、取り外してメンテナンスできることは、ヘルメットを長く清潔に使っていくうえで大切なポイントになる。

▶︎NAZ-106は「普段使い」でこそ機能が生きてくる

今回、市街地でZEUS NAZ-106を使用して改めて感じたのは、ヘルメットの使いやすさは特別なロングツーリングだけで判断するものではないということだ。信号待ち。交差点。強い日差し。ビルの日陰。幹線道路。突然の雨。そして目的地での着脱。いつもの街を走るだけでも、ヘルメットにはさまざまな性能が求められる。

そんな日常のシーンで、NAZ-106に搭載されたインナーバイザー、大型ベンチレーション、エアロダイナミクス帽体設計、高性能フローティングシールド機構、防水ガスケット、マイクロラチェット式バックル、脱着式内装といった装備が、それぞれの役割を果たしてくれる。もちろんヘルメット選びでもっとも大切なのは、自分の頭に合っていること。同じサイズでもフィット感には個人差があるため、購入する際には実際に試着して確認したい。

そして、自分に合ったヘルメットを選んだら、お気に入りのライディングギアと組み合わせて街へ。ZEUS NAZ-106を被り、ジャケットに袖を通す。グローブを手にはめ、ライディングシューズでステップを踏む。

特別な目的地がなくてもいい。

いつもの街、いつもの道でも、オートバイに乗れば景色は少し違って見える。そんな日常のライディングを快適に楽しむために。ZEUS NAZ-106は、毎日のバイクライフでその機能を活かせるフルフェイスヘルメットだ。


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